外貨建て保険のデメリットは何か
「利率5%」から
何が引かれるかと、
円高にどこまで
耐えられるかの早見表
公開:2026年9月5日/最終更新:2026年9月5日
/監修:株式会社アールラボ
- 米ドル建ての積立利率4.5〜5.7%は、米国の長期金利(約4.65%)が高いから。運用が上手いからではない。
- 「5%」から為替手数料・解約控除・市場価格調整・危険保険料が引かれ、最後に為替がかかる。
- 年5%×10年なら、円換算で約39%の円高まで元本を保てる計算(費用を除く)。
金融庁の共通KPIでは運用損益プラスの顧客は約8割=約2割はマイナス。
なぜ外貨は利率が高いのか
図1 通貨ごとの長期金利と、一時払い保険の利率
(2026年8月上旬の実例)
保険の利率はその通貨の長期金利から費用を引いた水準に落ち着く。金利の高い通貨は、そのぶん為替で調整される(金利差=為替リスクの対価)というのが市場の見方。バーは5.7%基準の比率。
「5%」から引かれるもの
| 引かれるもの | いつ | 水準の例(開示資料・2026年8月) |
|---|---|---|
| 為替手数料(往復) | 払込時と受取時 | 払込 1米ドルあたり50銭/受取 1米ドル1銭・1豪ドル3銭 |
| 解約控除 | 契約から一定期間内の解約 | 運用期間10年の型:1年未満8.5%→9年目0.9% |
| 市場価格調整(MVA) | 解約時の金利が契約時より高いとき | 適用期間 契約日から20年の例 |
| 危険保険料 | 常時 | 各社非開示 |
| 為替 | 受取時(円換算) | 円高なら元本割れ。金融庁KPI(2024年3月末):損益プラスの顧客 約8割(77.4%) |
円高にどこまで耐えられるか(早見表)
| 積立利率(年) | 5年 | 10年 | 15年 | 20年 |
|---|---|---|---|---|
| 4.5% | 19.8% | 35.6% | 48.3% | 58.5% |
| 5.0% | 21.6% | 38.6% | 51.9% | 62.3% |
| 5.7% | 24.2% | 42.6% | 56.5% | 67.0% |
数字は「外貨ベースで増えた分を、為替で何%の円高まで打ち消せるか」= 1 − 1/(1+利率)年数。年5%×10年なら、1ドル150円で入って約92円までは円換算で元本を保てる計算。費用・為替手数料・税を引く前なので、実際の耐えられる幅はこれより狭い。
| 年5%・1ドル150円で契約した場合 | 5年 | 10年 | 15年 | 20年 |
|---|---|---|---|---|
| 円換算で元本を保てる為替レートの目安 | 118円 | 92円 | 72円 | 57円 |
最低保証は外貨ベース
| 項目 | 保証されるか | 補足 |
|---|---|---|
| 死亡保険金(外貨) | 多くはあり | 円換算では保証されない |
| 解約返戻金(外貨) | 定額型は積立利率で決まる/変額型はなし | 解約控除・MVAの期間内は下回る |
| 円換算の受取額 | なし | 「元本保証」という説明は誤り |
| 目標到達型(ターゲット型) | 円換算が目標額に達したら円建てへ移行 | 達しなければ移らない。移行後は解約控除がかからない例がある |
出典:金融庁「外貨建保険の共通KPIに関する分析」(2024年3月末基準・PDF)=運用損益がプラスの顧客の割合は全事業者155者の単純平均で約8割(77.4%)/関連:一時払い終身保険のデメリットと利率の相場/死亡保険金の非課税枠。利率・手数料は2026年8月時点の各社の公表資料・契約締結前交付書面の開示値(社名は記載しません)。
よくある質問
外貨建て保険のデメリットは何ですか。
為替手数料が往復でかかること、円高になれば円換算で元本割れすること、解約控除と市場価格調整が早期解約時に重なること、最低保証が外貨ベースで円では保証されないこと、危険保険料が非開示なことです。
外貨建て保険は元本割れしますか。
円換算では元本割れし得ます。金融庁の共通KPI(2024年3月末基準)では運用損益がプラスの顧客の割合は約8割で、約2割はマイナスでした。
利率5%なら10年でどのくらい円高まで大丈夫ですか。
費用を除いた計算で約39%の円高(1ドル150円なら約92円)まで円換算の元本を保てます。為替手数料・解約控除・税を引くと耐えられる幅は狭くなります。
なぜ外貨建ては利率が高いのですか。
その通貨の長期金利が高いからです(2026年8月上旬:米国10年国債 約4.65%・日本 約2.84%)。運用が上手いからではなく、金利差は為替で調整され得ます。
外貨建て保険はやめたほうがいいですか。
一律には言えません。為替の変動を受け入れられ、当面使わない資金で、解約控除の期間を待てる方には検討の余地があります。数年以内に使う資金や生活の予備費には向きません。
利率・金利・手数料は2026年8月上旬時点の値で、毎月変わります。特定の保険会社・商品をすすめるものではありません。
お手元の設計書の利率が「予定利率」「積立利率」「基準金利」のどれかは、
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