金融所得のミニマムタックスが2027年分から強化。資産形成で意識したい視点
公開:2026年9月21日/最終更新:2026年9月21日/監修:株式会社アールラボ
令和8年度税制改正で、超高額所得者を対象とした「ミニマムタックス」の強化が決まりました。結論を先に言うと、押さえておきたいポイントは次の3つです。
- 2027年分所得から強化。特別控除額が3.3億円から1.65億円へ半減し、税率が22.5%から30%へ引き上げ。
- 対象になりうる人が広がる。自社株や不動産の売却など、一時的に高額所得となるケースも新たに対象に含まれえます。
- NISA等の非課税所得は対象外。基準所得金額には含まれません。
本記事は制度内容を整理する一般的な情報提供です。個別の税額計算・申告は税理士等の専門家にご確認ください。
ミニマムタックスとは
上場株式の配当・譲渡所得には一律20.315%の税率が適用されます。給与所得などは所得が増えるほど税率が上がる累進課税である一方、金融所得は一定税率のため、所得が1億円を超えたあたりから、かえって実効税率が下がっていくという逆転現象が指摘されてきました。これがいわゆる「1億円の壁」です。この是正を目的に、2025年分の所得から「ミニマムタックス」(正式名称:極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置)が導入されています。
現行制度の仕組み
基準所得金額には、申告不要制度を適用した上場株式の配当・譲渡所得も含まれます。NISA等の非課税所得は除外されます。基準所得が3.3億円を超えない方には影響しない制度としてスタートしています。
2027年分からの変更点
| 項目 | 現行(令和7年分〜) | 2027年分〜 |
|---|---|---|
| 特別控除額 | 3.3億円 | 1.65億円(半減) |
| 税率 | 22.5% | 30% |
控除額が半減することで、これまで対象外だった基準所得1.65億円〜3.3億円の層も、新たに制度の対象に入りうるようになります。経営者の自社株売却や、相続した不動産の売却など「その年だけ一時的に所得が大きく膨らむ」場面は珍しくありません。
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NISAと保険の関係を見る →一定の条件を置いた概算です。個別の税額はFP・税理士等へのご相談をおすすめします。
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よくある質問
ミニマムタックスとは何ですか。
基準所得金額が一定額を超える人に対し、通常の所得税額が一定の追加負担額を下回る場合に、その差額を追加で納税させる制度です。金融所得の税率が一律であるために生じる「所得1億円超で実効税率が下がる」現象(いわゆる1億円の壁)を是正する目的で、2025年分所得から導入されました。
2027年分からはどう変わりますか。
令和8年度税制改正により、2027年分所得から特別控除額が3.3億円から1.65億円へ半減し、税率が22.5%から30%へ引き上げられます。控除額が下がることで、対象となりうる人の範囲が広がります。
NISAの非課税分もミニマムタックスの対象になりますか。
なりません。基準所得金額には申告不要制度を適用した上場株式の配当・譲渡所得などが含まれますが、NISA等の非課税所得は除外されます。
誰が新たに対象になる可能性がありますか。
控除額の半減により、自社株の売却や不動産売却などで一時的に高額な所得を得た人も対象になる可能性が出てきます。従来は超富裕層に限られていた制度の射程が、より幅広い層に広がる点に注意が必要です。
本記事は2026年9月21日時点で公表されている税制改正大綱の内容をもとに作成した一般的な情報提供であり、特定の税務相談・金融商品・保険商品の勧誘を目的とするものではありません。個別の税額計算・申告については税理士等の専門家にご確認ください。
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